【アパホテルに就職したい人必見】アパホテルを辞めた時に感じた10の現実

 

この記事にはホテル、サービス業界への就職に役立つ事、新卒で入る会社への心構えを書きました。

僕は新卒でアパホテルに入社しましたが、そこではこれまで学んできた事と全く違う現実がありました。

ですが、退社する頃には売上単価1位を記録した経験を元に、この記事を書きました。

これを読めばホテルやサービス業への就職に対して、表面上ではない確固たる認識が持てるようになります。

 

サービスとはお客様第一主義のことではない

「お客様第一主義」を謳っている会社は多い、アパもその一つ。

でもお客様第一でやっているとどうしても無理が出る。24時間チェックインはサービスの差別化を図る大事なアパの強みだけど、働く側はそうも言ってられない。

100室以上の都内ホテルともなれば22時~翌4時は3人での稼働が必要。

クルー(アルバイト)2人と社員1人というのが基本体制だが深夜帯はクルーによる横領なども起きやすいので、休憩(1人2時間)を取るにも1人きりにすることはできない。問題を恐れて結果的に休みなく働く社員をたくさん見てきた。

例えばチェックインを24時までに区切り、それ以降は呼び出し音で対応する(仮眠システム)にすればより良いサービスが出来ると思う。事実業界のリーディングカンパニーであるリッツ・カールトンは「社員第一主義」を実行している。まず社員を大事にしなければ顧客へのサービスも向上させることができない。

上司に好かれなくてもいい

あの頃なぜかやる気だけはめちゃくちゃあって、同期もやる気に満ちていた。だから「誰よりも早く支配人になる」と思っていた。でも昇進するには直属の上司に好かれないとと思い、思った事も発言できずにいた。

いま思えばあんな大勢の人がいる会社で昇進しようと思ったら目立たなきゃいけない。しかも上司も異動する。いまの上司との時間は永遠のように感じるけど勇気を持って行動すればよかった。

残業は嫌なことじゃない

仕事に慣れてくると社員の仕事は業務量的に緩慢になる。アパはほとんどの実務をクルーが回しているから、中での事務作業はやり方次第でかなり早く終わる。

僕は「理想のホテルをつくる」ことを目指していたから必ず1時間は早く出社し、その日の需要動向を見たりクルーとコミュニケーションを取ったりしていた。

今思い返せばクルーに信頼されたい、同期に勝ちたい、とかという思いがそういう行動をさせていたと思う。でも体調を崩すまでその仕事は楽しかったし、おかげで事業所の月例業務はほとんど僕がやっていた。報酬は仕事だと思っていたから辛くはなかった。強要されて残業したことは一度もない。

部下に厳しいのはいい上司

巷ではテレビとかでも優しい大人を上司にしたいランキング上位に持ってきたりするけどそれは違うと思う。自分でフォローできるんだから部下に優しくするのは誰でもできる。

人に厳しくするのにどれだけエネルギーがいるか。僕を変えようと必死になってる上司の姿を見たとき、人を叱れるほどの優しさはないと知った。

不機嫌だから叱るとか八つ当たりする人は別だし今で言うパワハラと間違えないように。もちろん部下へのフォローは大事。

自分で考えて作ることこそが仕事

アパを辞めるまでに3人の上司と出会った。うち2人は地域ブロックを統括するほどの人で、仕事はできたし尊敬できる人柄でもあった。

残りの1人は最も近い過去で直属の上司だったが、その人が仕事をしていた記憶がほとんどない。何よりその人は決定的な一言を言った。僕は草むしりだろうが客室清掃だろうが自分の仕事ではないことも自分からやった。そんな僕にその人は、自分がフロント対応に出たくないがために「じっとしてろ、トラブルが起きた時に対応するのがインチャージ(時間帯責任者)の仕事だろ」と言った。

もちろんトラブルがあれば出て行くつもりだったし、そうしてきた。でもそれ以外の時も何もしないなんて出来なかった。僕はたった一つ、仕事へのやる気を奪われた。

組織は簡単には変えられない、だけど人は変えられる

アパは家族経営の会社で、「社員は家族」とか言ってもやっぱり同族には勝てない。未上場ではなく非上場企業だからよそから口出しがある訳でもない。

入社当時からそれには気付いていた。社長になれる訳ではないけど、この人に付いていけばもっとすごい仕事が出来るんじゃないかという人には何人も会った。

その中の一人で、新入社員がちょっとした事でもミスをすると怒鳴る上司がいた。なんで怒られてるのかわからないくらい混乱した。さっき書いた叱ってくれる人っていうイメージとはかけ離れていたと思う。

でもその人の言動で仕事を完璧にやろうという気持ちにはなったし、今もそう思い続けている。不思議だけどあの時理不尽に怒られていたと思っていた上司の言っていたことが今の自分の礎になっていると感じる。

有名な会社で働くことでは家族を喜ばせることはできない

アパに内定が決まった時、家族は最初はとても喜んだように見えた。周囲にも自慢していた。

でも本格的な業務が始まり、インチャージとして夜勤が増え出すとすぐに体調を心配した。当然免疫力が下がって、体調はいつも悪い。ご飯も夜勤だとタイミングが合わず食べなくなり痩せてしまう。慢性的な寝不足にも悩まされた。アレルギー性鼻炎も発症した。

家族に相談した訳ではなかったけど不思議と辞めろと言われることが多くなった。有名な会社で働いても喜んでもらえるわけじゃないんだとその時知った。

同期は辞めたら同期じゃなくなる

言葉の通りで当たり前なのかもしれないが、入社当時は100人同期がいて、そのうち何人かは個人的にも仲が良くて、エリアごとにみんなで何度か飲みにも行った。

でも途中で辞めた子にはすぐ連絡を取らなくなったし、やはり逆の立場になった時もそうだった。

辞めて間もない時は連絡し合っていたけど、会うとやっぱりどんな話をしていいかわからない。会社の文句を言うのも、現状を語るのもすべて同じ境遇にいたから出来たことだった。

会社の話なんてしなくていいくらい個人的に深い繋がりがあれば別かもしれないけど、同期は同じ会社にいるから同期なんだと思った。

仕事の付き合いだけでは人の本質は見えない

アパを辞めて保険の仕事を始めた頃、とにかく色んな人に連絡を取った。

ノルマに追われていたし、急に個人事業主になったから心細くて、とにかく連絡先を探した。

変に関係をこじらせたくなかったから、最初から「保険に入らないか」という内容を送った。

返事は大抵「考えておく」とかそういうものだったけど一人だけ違う反応をしたアパの先輩がいた。その人は仕事の時は正直言って嫌な人で、いじわるな発言やとっつきづらい感じのイメージが強かった。でも連絡した時には誰よりも優しかった。自分も転職で悩んでいたことがあることを打ち明けてくれたし、保険の仕事の方が稼げることを何度も考えたと教えてくれた。

あの先輩の存在があの頃どれほど大きかったか、今でも感謝している。

「若い人が多い会社」は「良い会社」とは限らない

若手が多くて、活気がありそうな会社は外から見るとすごく働きやすそうに見える。アパもそうだった。たしかにみんなで和気あいあいと働ける。

でも若いから安月給で雇われている人が多いし、責任ばかりで役職はいつになっても付かない。もしくは役職はいいけど給料に反映しない。ミドルの肥大化(中間管理職が多すぎる)も問題で、いつまでたっても昇進しない。

結果的に若い人のやる気が損なわれる。若い人は少し無理しても会社のために働くけど士気が上がらないんじゃ、いい会社とは言えない。

最後に

以上がアパホテル(実際にはアパグループのホテル部門)勤務でが得た教訓であり、仕事の基礎になっていることです。

サービス業で働くということは犠牲にするものも往々にしてあります。

自らの決定を犠牲にするものと天秤にかけて、就職に前を向いてもらえたら嬉しいです。