Kindle編集やってますと言うと、ありがたいことに
「Kindle編集ってどうやってなるの?」
「Kindle編集って難しそう」
という声をよくいただきます。
”Kindle編集者になるためのノウハウ”というものは一般に出回っておらず、多くの場合、独学や経験から習得したスキルです。
ただし、このスキルは全て習得可能であり、学べば誰にでも身につくものだと思います。
実際にどんなスキルが必要か解説しています。
そもそもどうやって編集者になるのか
私もKindle編集者を名乗っていますが、そもそもどうやって編集者になるのかという疑問を感じる場合があると思います。
結論から言えば、能力さえあればいまこの瞬間から編集者になることができます。
ただし、実際には実績のない編集者は編集者ではありませんから、まずは誰かの出版サポートをする必要があります。
流れは以下の通りです。
- Kindle出版したい無料モニターを見つける
- 出版サポートをする
- ②を実績に出版希望者を見つける
- 有料で出版サポートをする
ここまでは特別なスキルは必要なさそうですよね。
Kindle編集者に必要なスキルとは
さて、本題はここからです。
Kindle編集者になるために必要なスキルは以下です。
- 読者視点で読む力
- 著者が言いたいことを察する力
- ライティング力
- 運営力
- 営業力
- 巻き込み力
- お金をもらう力
読者視点で読む力
編集者は”プロの素人”と言われ、完成品を読む読者の声をいち早く代弁しなくてはなりません。
「ここが読みづらいな」
「ここの意味が通じない」
など、読者の不快感や離脱の原因を正確に察知し、著者に正しく伝える(もしくは修正する)力が必要です。
著者が言いたいことを察する力
私はここが編集者の一番の腕の見せ所だと思いますが、著者のこれまでの発信内容や書籍のテーマ、目的といったコマ切れの要素から著者が本当に言いたいことを認識して言語化する力が必要です。
そしてこれは、表面上で見えづらく、(著者とのやりとりによるので)経験した人にしかわからない部分であるため、必要ではないと思われるかもしれませんが最重要ポイントです。
著者が言いたいことが明確になっていないことはよくあるパターンですが、それをどう解決するのかは両者だけのいわばブラックボックス化しているのです。
ここをないがしろにしてしまうと、完成品自体が”何を言いたいのかよくわからない”ぼやっとしたものになってしまいます。
ライティング力
言わずもがなですが、ライティング力が必須です。
超基本なのですが、意外と編集者界隈では軽視されています。
他人の文章には口出しするけど、代わりに書くことはできない。そんな編集者が実は多いのです。
ライティング力の目安は”クライアントに継続依頼される”ことを一つの目安にするといいと思います。
鍛えるならWebライター で記事作成のサポートをするのが近道です。
運営力
著者はKindleの出版によって収入、今後の仕事、ブランディング、ファンの増減、発信内容など各所に影響がありますが、編集者は出版が終わってしまえば関係なくなります。
しかし、著者の今後の活動すべてを考えて”最後まで面倒みる”ようなスタンスの編集者は依頼が尽きません。
一般的には著者が「次はどんな仕事をするのか」と注目されるのですが、良い編集者は「次はどんな本を作るのか」と注目されます。仕事が編集者についてくるのです。
そうした能力を私は「運営力」と呼んでいます。
営業力
編集の仕事は基本的に待っていても来ません。
インターネットの時代には今この瞬間に多くの著名人とも連絡を取ることができます。
しかしお互いに顔を見ていない相手に「仕事をください」と言うのは想像の100倍くらいハードルが高いです。
だからこそそこを乗り越えた人にはチャンスがあるのです。しかも営業力も評価された実績まであります。
0から自分で仕事を作り出す人には、どの時代にも需要があるものです。
巻き込み力
これは営業力とセットのスキルですが、仕事の提案には営業トークというものがあります。
最初から仕事の話で「このような本を書いていただくとあなたには〇〇といったメリットがあると思うのですが…」と切り出すパターンもあれば、会話の中から「それならこの内容を本にしましょう」と提案することもあります。
いずれの方法も、相手の心を動かし行動してもらう、つまり自分ごとにしてもらうことに成功しているんです。
これを巻き込み力と言います。ここにはマーケティングの知識やセールスライティングの力も入ってきます。
お金をもらう力
最後はお金をもらう力です。
意外にも上記のすべてのスキルが充足していても安定した収入にならない人がいます。
それは「お金をもらうことにメンタルブロックがある人」です。
「こんな事くらいでお金をいただいていいのだろうか」
「誰でもできる事だからお金をもらうほどの価値はない」
そんな風に考えてお金をもらうことを躊躇してしまうと、結果的には資質が揃っていても”稼げない編集者”になってしまいます。
とにかくまずはトライしてみよう
誰かをサポートしなくてはKindle編集者にはなれないので、無料モニターでもいいので勉強だと思ってトライしてみるのが肝心です。
トライするうちにエラーする部分が見えたり、学ぶべきことがわかることもあるので、道が拓けるかもしれません。